「即興」の対立概念

  • 音楽における即興に対立するのは、楽譜のあるなしではない。
  • 口頭伝承のように、楽譜がなくとも何らかの楽曲の姿が想定されていて、それを守ることが要請されている場合は、即興的要素は少なくなる。
  • とはいえ、全く即興的(不確定的)要素を含まない楽曲というのは、考えにくい。
  • 西洋の近代五線譜は楽譜の中でも精密な方だが、それでも不確定要素は含まれる。それは一般に誤差ではなく、解釈や個性として理解される。
  • 雅楽のように楽譜と口頭伝承が併用される場合、口頭伝承は楽譜(で書ききれない要素)の補いとしての意味を持つ。